令和6年度 学校経営計画
1 学校教育目標
建学の精神と校訓を継承し、知・情・意の調和のとれた人格を育成し、地域社会や国際社会の発展に寄与する人間の育成を目指す。
ア 高く理想を掲げ、真理の探究にいそしみ、自らの道を拓く知性を磨く
イ 情操の陶冶に努め、敬愛の心を持った、品位ある人格を培う
ウ 心身を鍛練し、逞しい体力と気力を育む
2 学校の特色
大正11年、八尾町立八尾女子技芸学校として創校し、戦後の学制改革を経て県立八尾高等学校となり、令和4年に創立100周年を迎えた。この間、総合高校として培った実践を重んじるよき伝統を育み、地域の理解と支援のもとに「地域に根ざした学校」として発展してきた。平成14年度入学生から普通科単科(情報コ―ス・福祉コ―スを含む4学級編制)に改編され、平成23年度からは普通科単科高校(福祉コースを含む)となった。
本校は、豊かな環境に恵まれ、歴史的、文化的に特色ある地域にあり、その地域の方々に支えられ、一人ひとりの生徒が学習活動や部活動、生徒会活動に誠実で粘り強く取り組んでいる。生徒はどの活動にも熱心に取り組んでおり、特に、運動部では、ボ―ト部の活躍がめざましく、全国大会(全国選抜大会、インターハイ、国民体育大会)での優勝回数45回、世界ジュニア大会へ日本代表として13回出場の栄誉を積み重ねており、国内外大会における競技実績は顕著である。また、文化部では、郷土芸能部が地域の特色である「越中おわら」を地域交流イベントやボランティア活動において各種施設へ出向き披露している。県外からの出演依頼を引き受けて活動する機会を増やすなど、八尾地域の伝統芸能を広めることに寄与している。令和5年度には、第35回富山県高等学校文化祭において最優秀賞を獲得し、令和6年度の第48回全国高等学校総合文化祭岐阜大会へ出場する。
吹奏楽部は、近年の躍進が目覚ましく、令和3年度には第45回全国高等学校総合文化祭の吹奏楽部部門に出場した。同年、富山県代表として第62回北陸吹奏楽コンクール高等学校B部門に出場して金賞を受賞し、第21回東日本学校吹奏楽大会への出場権を獲得した。この年度以来令和5年度まで3年連続して北陸吹奏楽コンクールへの出場を果たしている。
また、本校の特色である「福祉コース」は、福祉マインドを育て、地域や社会に貢献できる 人材の育成を目的とした教育活動を行っている。社会福祉施設における見学や実習を通して福祉に関する職業観を育成し、ボランティア活動の推進を通して地域とのつながりを深めたり、福祉に関する諸問題に関心をもたせたりするなど、福祉社会の一員としての自覚を高めさせている。
「福祉コース」に限らず、希望する生徒らが組織する本校独自の「ボランティアBANK」が、地域の諸行事の運営に大きく貢献するなどボランティア・スピリッツは綿々と受け継がれ大きな特色となっている。
3 学校の現状と課題
本校では、師弟同行の家庭的な雰囲気のなかで、素直で規律正しく、真面目にひたむきな姿勢で学ぶ生徒が多いが、自らの将来に対する考えと目標にあいまいな生徒もおり、積極的に自己の将来を切り拓いていく自信と意欲、気概と逞しさが十分に培われていない。
そこで、「一人ひとりの生徒に将来の目標を明確に意識させることによって、一層意欲的かつ主体的に進学目標の実現に取り組む生徒を育成するための学校の体制を整える」ことを当面の学校課題とする。